最近読んだ小説の感想とかモロモロ。
初野晴
『水の時計』
『漆黒の王子』
『1/2の騎士』
最初に読んだのは『1/2の騎士』デシタ。
母ちゃんは本を選ぶ時あらすじとある程度厚みって基準がありマス。あんまり薄いとすぐ読み終わっちゃうから。で、『1/2の騎士』いいカンジの厚みデシタ。作者については全く知らなかったんですが横溝正史ミステリ大賞を受賞してたりとわりと有名???
もう会話のテンポと云うかなんと云うか・・・笑えた・・・。
って云うか設定が面白すぎるでしょ。主人公のマドカは喘息もちの真性レズの女子高生。そしてサファイア。マドカが一目惚れしちゃう位キレイな女装の幽霊。周りのキャラクターもキャラが立ち過ぎてる位のインパクトのある面々でそれだけでもう十分ってカンジです。取り合えず母ちゃんはゴリラとキリンコンビが好きデス。
各エピソードに出てくる悪役達。『もりのさる』は特に悪役って云うポジションではないけど他の面々が・・・インベイション怖い〜!!!取り合えず母ちゃんはiMacになったんで一安心。分かってても中身確認したくなるね。
ドッグキラー、ラフレシアのエピソードも良かった。でも灰男。う〜ん。もっと掘り下げた話が読みたかったな〜。って云うかコレ、一エピソード一冊にしてもっと深く読みたくなる。
で次が『水の時計』
うん。泣いた。先生んトコは電車でウッカリポロリしちゃいました。かなり挙動不審な人だったと思いマス・・・。
事故で脳死状態になった葉月が崩壊寸前の暴走族の幹部の一人昴に自分の臓器を必要としている人に分け与えて欲しいと月夜の晩にだけ聞こえる機械を通しての声で頼むと云うオスカーワイルドの『幸福の王子』をベースとした話。
第二幕の精神の壊れた母とそれに振り回される姉妹。痛みの原因が分かったトコロからの貴子の心情を思うと胸が締め付けられる様で。精神のタガが外れるってのはホントに怖い。取り合えず影で動いてた人達のお陰でラスト救われた気がします。
葉月が昴を運び屋に選んだ理由の所は・・・もう・・・なんて数奇なめぐり合わせ。
葉月があの時少し勇気を持って昴に話しかけていたらもっと変わっていたのかもとは思うケド、ラストの二人の会話は読んでて辛くなりました。幕間に入る会話も読み直すと泣ける。
ラストは読者に解釈任せるカンジだったけど不思議と後読感が爽やかな気がするのは母ちゃんだけ?余韻が堪らなく素敵な話でした。
でも昴と葉月の話もっと欲しかったな〜。
ところでホントに報酬は一千万だけなんだろうか。安くない???
最後に『漆黒の王子』
この本実は結構前に一度本屋で平積みされてるのを見て買うかどうかで悩んだ本。悩んでるうちに平積みされなくなってタイトルしか覚えてなかったんで出版社も作者も分からなくて探すの面倒になって諦めた本デシタ。巡り合わせ。
内容は・・・もうなんだこのBL臭のする設定は!!!子供時代に壮絶ないじめにあった男の子とその時友達になった車椅子の男の子。二人が成長して冷酷なヤクザ紺野とその右腕高遠になるですが・・・母ちゃんの腐ィルターには二人の関係が・・・もう・・・お互いがものすご〜く歪んでて狂ってるケド深い所で依存しあってるって云うか。二人の話だけでご飯3杯行けますゴチソウサマ☆ってカンジで・・・。
組員が眠りながら死んでいくと云う不可思議な連続殺人。地下下水道の暗渠の住人。二つの全く違う流れの世界がどう繋がるのか・・・でもそれ程ソコを重視する訳でもなく大体推察できる。
でもガネーシャの正体と殺人方法は・・・えぇ〜!?!?ってカンジで・・・オドロイタ。そんなに長い年月手間隙かけての計画だったなんて・・・よく心折れなかったな〜と。
ただの脇役だと思ってた水樹が大活躍デシタ。
ラストのやり切れなさは悪くないと思いマス。寧ろ好き。
って云うか王子の正体って何だったんだろ???他の人のブログで紺野が外国に行ってる時に向こうで出来た子供だったのでは?!?と推理してる方がいて・・・ソレだったら母ちゃんが悶えマス・・・オイシスギ!!!
この人の作品はまだ3作しか読んでないけど『1/2の騎士』以外はラストの好き嫌い分かれそうな話かな?でも母ちゃんはこの人のラストの書き方大好きデス。読み終わった時の余韻も好きデス。登場人物たちが脇役まで含めてキャラが濃くて誰を中心にしても面白そう。取り敢えず好きな作家さんの一人になりマシタ。
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