キャタピラー観て来マシタ。
寺島しのぶさんはスッゴイ人だ。今までこの人の出てるのって龍馬伝位しか観た事無かったんですが・・・・・。
思ったよりも泣けなくて、思ったよりも嫌悪感は無かった。淡々と語られる映画。
戦争から帰ってきた夫は四肢を亡くし頭に大火傷、言葉も喋れない。でも食欲と性欲は旺盛。『帰ってきてくれるなら五体満足じゃなくても』って思うのかもだけど実際五体不満足で帰って来られると『お荷物』でしかない。
そんな夫に尽くしながらも虐待的な態度も取ってしまう妻。嫌がる夫に軍服着せて勲章付けて外に連れ出して村人に『軍神様』と崇めさせて軍神様に献身的に仕える妻と褒められる事で優越感を得ようとしてみたり、帰って来るとご褒美として夫に身体を差し出す。
夫との妻の間には愛や愛着もなく、あるのは良妻でなければという義務感だけの妻と、自分を称えた新聞記事や勲章しか見ない久蔵。
食べて寝て食べて寝ての繰り返し。何処までも終わりが見えない閉塞感が息苦しい。
景色だけ見てれば静かな平和な農村だけど時々挟まれる実際の戦地の映像が、効果的。
チョット夜の営みが多いのでR指定入ってるケド、戦地でドカーンと爆発したり血がブシャーと出たりするより感情移入しやすい様なカンジ。
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